アーツ&クラフツ展 ― 2009年02月20日 11:34
今回の展示は、19世紀のデザイナー、ウィリアム・モリスの作品を中心にしたもの。年に数回、インテリアカタログの仕事をしているので、モリスのデザインは今も目にすることが多いのですが、こんなに幅広い仕事をしてたんだ・・・とあらためて感心しました。壁紙・刺繍・タペストリー・テキスタイル・家具・装丁・印刷etc.「生活に必要なものこそ美しくあるべきだ」と考えたモリスの精力的な仕事ぶりに驚きつつ、繊細な手仕事の技と美しさにうっとり。
ガラス好きな私が目を奪われたのは、ステンドグラスです。教会建築の装飾というイメージが強かったのですが、モリスの暮らした家にも使われていたようで、緑豊かな庭園と光のうつろいに溶け込む窓辺がとてもステキでした。
しかし、幅広い仕事を手がけたモリスが最後に情熱を燃やしたのが、本の制作だったとは。活字のデザインにも取り組み、華麗な装飾が施された本はまさに芸術品! 2人ともブックデザインや文字組には目がないので、タイプフェイスと印刷の美しさにホレボレ。当時の校正刷りがミュージアムショップで販売されていましたが、額に入れて飾るとまた、映えるんですよね・・・心引かれるページが売約済みでちょっとホッとしました(^_^;)
最後は日本の民芸運動のコーナーで、柳宗悦らが建てた「三国荘」(日本初と言われる民芸館だそうです)の室内が再現されていました。CGもおもしろかったんですが、欲を言えば、モリスが提唱した「アーツ&クラフツ運動」との関わりや背景などをもっと説明してほしかったな・・・・・前半に比べて解説が少なかったかも。でも、家具調度品が見事で、今度は駒場の日本民芸館に出かけたくなりました。
☆L'escargot Design(Yちゃんのブログ記事)
http://blog.zaq.ne.jp/lescargot/article/151/
☆「生活と芸術〜アーツ&クラフツ展」ウィリアム・モリスから民芸まで
朝日新聞のサイト→http://www.asahi.com/ac/
東京都美術館のサイト→http://www.tobikan.jp/museum/arts_crafts.html
4月5日まで、東京都美術館にて開催中
6月12日〜8月16日、愛知県美術館へ巡回
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