告白 + 女神記 ― 2008年12月01日 15:24
こういう時の楽しみはやっぱり読書。なかなか読めなかった話題作、「告白」を手に取りました。物語は中学の終業式の日、1人の女性教師がクラスの生徒全員の前で話をするところから始まります。学校のプールで亡くなった幼い娘の死の真相、そして、犯人がこの中にいるという衝撃の“告白”。以下、すべての章が事件に関係した人物のモノローグで進んでいくのですが、思った以上の迫力に引きこまれ、最後まで一気に読み切ってしまいました。
決して明るい話ではなく、ゆがんだ人間の心理が浮き彫りになっていきます。でも、被害者だけではなく、犯人にも周囲の人たちにも、それぞれが抱える哀しみがあり、弱さがあり、孤独があり・・・どこか共感してしまうのですよね。そして、驚愕のラストへ。湊かなえという人の作品は初めて読んだのですが、これが、デビュー作? う〜ん、すごい。1つの物語にどっぷり浸かって、駆け抜けていく爽快感をひさびさに味わいました(読後サワヤカとは言いがたいのですが・・・(^_^;)
調子にのって次に、桐野夏生の新作「女神記」を。古事記に書かれているイザナキ・イザナミの国生み伝説をモチーフにした物語です。角川書店が進めている「新・世界の神話」(世界32カ国共同プロジェクトだそうです)の第5弾で、桐野夏生が古事記をどう料理したか?に興味津々だったのですが、夏頃に「東京島」を読んだせいもあり、イメージ的にややダブリました。十分面白かったんですけど・・・。
むしろ、古事記をもう一度、読んでみたくなりました。男女の交わりから国ができ、生と死の世界が交錯して、夫婦の愛蔵劇にもなってるのは、神話とはいえ、とてもリアルで生々しい。どちらかといえば観念的な聖書の創世記とは違うなあ・・なんて今更のように感じたのでした。
☆告白(湊かなえ=著 双葉社)
http://www.amazon.co.jp/dp/4575236284/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1228098535&sr=1-1
とてもオススメです! 年末年始の読書計画にゼヒ。
☆女神記(桐野夏生=著 角川書店)
http://www.amazon.co.jp/dp/4048738968/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1228098717&sr=1-1+
どんどん読ませる筆力はさすが。こちらも姉妹で巫女となった少女の語りでお話が始まります。

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