1928年に設立された神奈川県図書館協会は、神奈川県内の公共図書館、大学図書館、専門図書館が加盟し、図書館の発展と利用者サービス向上のため、多彩な活動を展開している団体です。毎年の総会では、本や図書館に関わる方を迎えての講演会がおこなわれていて、昨年は
ブックディレクターの幅允孝氏が登壇されたそうです。
今回のテーマは「コミュニケーションスペースとしての図書館」。以下のような内容でお話しさせていただきました。
1)「日本の最も美しい図書館」の企画意図となりたち
2)選出図書館の特徴
3)執筆時のエピソード&苦労した点
4)刊行後の反響
5)図書館に求められているもの
最近は本を収蔵し、提供するという本来の役割に加え、居心地のよい空間やインテリアを意識した滞在型の図書館が増えています。素敵な場所で本と出会いたい、借りて帰るだけでなく、自宅以外の場所で読書を楽しみたいetc.「本の世界に浸るリラクゼーションスペース」としてのニーズも大きくなっています。
また、複合施設に入る図書館も増え、子どもたちの集まる場所や地域コミュニティの拠点としての役割を期待されているケースも少なくありません。そのために、地域を象徴する斬新な設計や美しい建築物が求められているのでしょう。
本職のライブラリアンや図書館ボランティアをなさっている方々の前でお話しするのは、緊張しましたが、質疑応答ではいろいろな方が発言してくださり、終了後も名刺交換をさせていただくetc.参加型の講演になったのは嬉しいことでした。
会場の
神奈川県立図書館の旧館は、
ル・コルビュジエの弟子である
前川國男氏が設計したモダニズム建築の代表作で、本にも掲載させていただきました。1954年、隣接する音楽堂とともに完成。公共図書館では最も古い部類に入りますが、現在、音楽堂・図書館ともに竣工当時に近い形で修復が進んでいるそうです。古い建物を守り続けるのはご苦労も多いと思いますが、今後もぜひ残していただければと願っています。
打ち合わせから当日に至るまで、きめ細やかにお気遣いくださった協会スタッフの方々、ご参加の会員のみなさまに心から感謝いたします。ありがとうございました。
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