長谷川町子記念館&美術館2020年08月30日 13:49


長谷川町子記念館

生誕100年を機にオープンした長谷川町子記念館に行ってきました。恥ずかしながら、今回、初めて知ったのですが、美術館のほうは、町子先生とお姉様が集められた絵画や工芸品を展示するための文字通りの「美術館」だったんですね!

シャガール、ルオー、ピカソ、東山魁夷、岡鹿之助、河井寛次郎、濱田庄司…。とても見ごたえがあり、まさに美術館級のグレードの作品を個人で所蔵されていたことに驚きました。

長谷川町子記念館2
※長谷川町子美術館外観

長谷川町子記念館4
※読み応えのある「館報」も発行されています。

投資のためではなく、お好きな作品を1点ずつ大事に集め、素晴らしいコレクションになったのですよね。展示されている絵や工芸品は、心やすらぐ優しい雰囲気の作品ばかり。〆切に終われる日刊紙のお仕事のなかで、こういった美しいものを眺めることが癒しになっていたのだろうと推察されました。

長谷川町子記念館3

美術館の一角にある「磯野家の模型」にも見入ってしまいました。部屋すべてが和室の平屋。門や物置、盆栽置の棚、勝手口…。作品が描かれた当時は普通の庶民の住まいですが、今ではこんなに敷地に余裕のある家は少ないですよね。細部まで丁寧につくられていて、アニメのシーンを思い出しつつ、サザエさんの世界に浸れます。

長谷川町子記念館5
※道をはさんで記念館があります。外観は対になったデザイン。

長谷川町子記念館6
※入口には町子先生と並ぶ、サザエさんといじわるばあさんのオブジェが。

今年オープンした記念館には、町子先生の生涯をたどりながら、サザエさんをはじめとする作品の原画が多数展示れています。デビュー前に戦前からの資料、版下etc.も大切に保存されていて、魂を込めたお仕事だったことが偲ばれました。漫画タッチじゃない作品もあり、画力の高さにあらためて目を見張りました。

長谷川町子記念館7

長谷川町子記念館8
※磯野家のみなさんとの撮影スポットや電子チョークで落書きできる場所もあります。

長谷川町子記念館9

長谷川町子記念館10

楽しかったのがミュージアムショップ。エコバッグやTシャツも素敵だったのですが、ポストカードを数枚れ帰りました。宛名面にも違うカットが灰っていて、モノクロは活版印刷です。訪れた日は1時間ごとに整理券(50枚)を配布。入館する人数を制限していたので混雑もなく、ゆっくり楽しめました(滞在時間は制限なし)。

長谷川町子記念館11

遅めのランチは、今月オープンした京都の小川珈琲のお店で。混んでましたが、珈琲もお食事も美味しかった。次回はサザエさんカフェにも行きたいな。

「花森安治の仕事」展2017年04月09日 13:37


花森安治の仕事展チラシ

世田谷美術館で開催中(今日まで)の「花森安治の仕事」展。とてもよかったです。
表紙画の美しさはよく知られていますが、新聞広告や中吊り広告の圧倒的なアピール力にあらためて驚きます。一文字一文字バラバラに切り貼りされた写植とペン書き文字が自由自在に踊る版下には、写真やイラストがほとんどありません。意味だけでなく、ビジュアル的な要素も含めて「文字」の力を知り尽くした方だったんですよね。

花森安治の仕事展3

今回はペン書きの小さなイラストにとても惹かれました。一点一点の作品が詩情をたたえていて愛らしい。初の挿画集「美しいものを」には珠玉の言葉が並んでいます。

花森安治の仕事展4

花森安治の仕事展5

文章はことばの建築だ。だから本は釘でしっかりとめなくてはいけない。ーー花森安治は「装釘」という文字を使いました。オビが大嫌いで、当時発売された書籍や雑誌に巻かれたものには「店頭用なので買った人は破り捨ててください」と書いてある場合もあったとか(^_^;) 

花森安治の仕事展2

このイカツイ方が、あんなにリリカルな作品を生み出すのがちょっと不思議…。

花森安治の仕事展6

砧公園の桜が満開でした。用賀駅からの道筋はお散歩にぴったりのコース。チト遠いんですが、思い切って行ってよかったです。

La-Bana-Ha GAIA Collection 20142014年11月22日 10:47


淳子さんの作品

今月上旬に開催されたJunko Taguchiさんの個展「GAIA Collection 2014」に、イケア本を出品させていただきました。彼女のジュエリーデザイナーとしてのデビューをお祝いして、13人の方々の作品も展示。素敵なコラボレーションの末席に加えていただき、とてもいい経験ができました(^_^)

易夏さんのパワーストーン

ルーン文字が刻まれた易夏さんのパワーストーン。ルーン占いも興味深かったです。

Vivianさんのマリア様キャンドル

爽やかな香りとともに展示された、Vivianさんのマリア様キャンドル。

美穂さんの注連飾り

杉浦美穂さんの作品。オーストラリアプリザーブドフラワーのモダンな注連飾り。

ローズウォーター

身体の内側から浄化されそうな素晴らしい香りのローズウォーターも。

Junkoさんは、お友達のジュエリーデザイナー松田幸子さんの生徒さんで、グラフィックデザインのお仕事のかたわら、コツコツと作品を積み重ねていらっしゃったそうです。洗練されたラインの個性的でスタイリッシュなジュエリーは大人の女性にぴったりですね(作品は、La-Bana-Haのホームページでご覧いただけます)。

淳子さん個展フライヤー

SNSにフライヤーをUPしたらお友達がJunkoさんの代表作「青い目の涙」に一目惚れ。彼女のもとへお嫁入りすることに。ジュエリーが引き寄せる力をあらためて感じました。

淳子さんのお母さまの手料理

お母さまのルリエールの本

Junkoさんのお母さまによるルリユール作品。本が素晴らしいアートになっています。

オープニングパーティでは、Junkoさんのお母さまの手料理がふるまわれ、カリンバ奏者Bunさんの演奏で盛り上がりました。親指ピアノとも呼ばれるカリンバは、オルゴールのもとになった楽器でやさしい音色が心に響きます。インディアンフルートの演奏(2本が連結されたタイプだと主旋律と伴奏ができるんですよ)も初めて聞きました。

Bunさんのフルート

Bunさんのカリンバ

Junkoさん&幸子さんの作品は、本日から表参道で始まるイベントにも出展されます。ご興味のある方はゼヒお立ち寄りくださいね。

会期:11月22日 12:00 ~ 11月24日 18:00
   東京メトロ「表参道駅 」A2出口 徒歩4分
   東京メトロ 「明治神宮前駅」5番出口 徒歩7分

イケア本コーナー

イケア本をお買い上げいただいたみなさま、ありがとうございましたm(_._)m

スヌーピー展2013年12月01日 17:49


スヌーピー展ぬいぐるみ

先週、六本木の森アーツセンターギャラリーで開催中の「スヌーピー展」に行ってきました。原画が約100点も公開され、見応え十分。日本でこんなにまとめて公開されるのは初めてだそうです。

原画は思いのほか大きく(作品によって違いますが、1コマが20cm角ぐらい)、まず感動したのが描線の美しさ。しかも手描きされたフキダシの文字にいたるまで、まったくといっていいほど修正がないんです。鉛筆で下書きされてはいますが、ペン入れに迷いがないんですね。のびやかでムダのない美しい線で構成されています。

スヌーピー展

会場に作者のシュルツさんがキャラクターを描く映像が流れていましたが、とにかく早い。しかも普通は顔や胴体のバランスをとりながら描くものだと思いますが、左から右へ順に描いていくうちに完成しちゃう不思議な描き方で、まるで紙の上に描くべき線が見えているかのよう。構図も完璧。まさに神ワザです。

本格デビューする前、コミックのフキダシに文字入れをする仕事をなさっていたそうで、当時の作品が展示されていましたが、かなり長い文章もフリーハンドでバランスよくおさまっています。ラフに描かれたように見えて、ジツは圧倒的なスキルに裏打ちされた作品だったんだと気づきました。そして、同時代のコミックに比べ、非常にシンプル。手描きならではの味わいを残しつつ、古びない作品の数々。素晴らしかったです。

スヌーピー展フィギュア

最後のコーナーは撮影OKでピーナッツの仲間たちと写真が撮れますが、個人的にツボだったのが布製のバッグ(オレンジ色のを持っていました)。コレ、流行ったんですよねー。カラフルだけど大人可愛いデザインで、今でも使えそうです。しかし、一緒に行ったデザイナーのGちゃんは若いので知らないらしく、ジェネレーションギャップを感じました(^_^;) 

スヌーピー展手提げ

夏休みetc.に時折、放映されるアニメも楽しみで、チャーリー・ブラウンの声は谷啓さん、ルーシーはうつみ宮土理さんだった…と言っても知らない人が多いのかな。谷川俊太郎さん訳のペーパーブックスもたくさん持っていましたっけ。記憶にある作品(基本的に 日本語訳がついています)と出会えて、しあわせなひとときでございました。

スヌーピー展ブックレット

※上記は入場の時にもらえるブックレット。
 谷川俊太郎さん書き下ろしの詩が掲載されているほか、
 ウッドストックのシールがついています。

カップヌードルミュージアム2012年11月18日 17:26


ひよこちゃんオブジェ

昨年9月、みなとみらいにオープンしたカップヌードルミュージアムに行ってきました。いやー、ホームページは見ていたものの、清潔感にあふれる素敵な建物&展示に感動☆ さすが気鋭のアートディレクター、佐藤可士和さんプロデュースだけありますね。

カップヌードルという庶民的な食べ物がテーマなので、なんとなくカラフルで賑やかな展示をイメージしていたのですが、書籍や映像で紹介される佐藤さんの事務所の雰囲気をそのままミュージアムにしたような感じ。シンプルでムダがなく空間全体が美しいのです。

ミュージアムショップ

正式名称は、安藤百福発明記念館。つまり、世界で初めてインスタントラーメンを 考案した日清食品の創業者、安藤百福氏の業績を称える建物ですが、企業の施設にありがちな宣伝色が前面に出ず、“クリエイティブシンキング”をテーマにしている点が新鮮です。

お湯をかけるだけで食べられるチキンラーメンを完成させたのは、百福さんが48歳の時。カップラーメンは61歳、宇宙食ラーメンはなんと95歳の時だそうです。それぞれに発想の転換や工夫があり、あきらめずに継続すること、チャレンジ精神の大切さetc.が伝わる展示になっていました。

百福さんの生涯を紹介するCGアニメも浪花節的な苦労話に終わらず、子どもにも理解できるサラッとした内容にまとめられ、歴代のインスタントラーメン&カップ麺の展示コーナーもちゃんとアートになっていました(私たち世代には懐かしい商品もたくさん♪)。

チキンラーメンファクトリー

チキンラーメンをつくるアトラクションに参加しましたが、これまた楽しい。2人1組になって粉から麺をこね、製麺機で伸ばし、袋詰めするところまで本格的な体験ができます。後輩のAさんとはしゃぎながらトライ。スタッフの方々のナビゲーションが適確で、脱落者なく進むシステムにも感心しました。ちびっこ(大人と一緒なら小学生以上が参加可能。より簡単なカップヌードルづくりの体験教室もあります)から大人まで楽しめるアトラクションですね。今回はフツーの丸いラーメンでしたが、来年の2月にはバレンタインならではのハート形チキンラーメンがつくれるそうです。

チキンラーメン&バンダナ
※自分でつくったラーメンのほか、アトラクションで使ったバンダナと市販品がおみやげにもらえます。

テラスから眺める風景も爽快で、お天気のいい日には素晴らしいロケーションです。企業のイメージアップを図り、商品のファンを長期的に育てていく戦略に感心しました。オリジナルグッズやキャラクター商品が並ぶミュージアムショップも充実していて、かなり楽しめました。

テラスからの眺め